2013.10.31掲載
「市民の会」とは
●設立の経緯
「市庁舎新築移転を問う市民の会」は、鳥取市庁舎の統合新築(その後新築統合移転)を市民に十分な説明のないままに推し進めようとする市の姿勢に疑問を持つ鳥取市民によって2011年3月末に設立されました。100億円もの大事業を行おうとする市に対して、「進め方がおかしい」、「なぜ耐震改修ではいけないのか」、「もっと市民に十分に説明し、納得を得て進めるべきだ」等々の疑問や不満を持った市民団体、グループ、個人が集まってこの会を立ち上げました。
市庁舎新築移転の是非を問う住民投票を実現することを目標に、有権者の約3分の1に当たる5万人を目標に署名を集めることを決めて取り組みを始めました。
この会の運動を始めるに当たっての申し合わせは、次の通りです。
- 「住民投票を実施して市民の意思を問え」という一点で共闘する。
- 共通に理解ができるところで行動していく。
- 基本的に市民個人の集まりとし、政党などは前面に出ない。
●組織・役員体制
- 会員資格 :当初は、住民投票の実現を求める運動の呼びかけ人と受任者(署名の集め手)を会員としていました。現在は、住民投票で市民に支持された耐震改修案の実施を市に求めていくことが当会の運動の主な内容となっており、この運動に賛同する人は誰でも参加できるゆるやかな集まりです。
- 規約・会費:特に定めていません。(活動費は市民からの寄付・カンパに依存しています。)
- 役員体制 :会長、事務局長、事務局次長、総務、企画、街宣、広報、会計などを置き、約20名が事務局を形成し、さらにその周辺の活動する人たち(事務所によく出入りする方)を含めた集まりを事務局全体会と名付けています。
この組織体制に見られるように、当会は「組織」というよりも「運動体」的な存在です。
なお、「市民の会」発足以来会長を務めてこられた吉田幹男さんは、2013年中途に市政を刷新する運動に取り組みたいとのことで会を離れ、現在は八村輝夫さんが2013年10月より会長を務めています。
●「市民の会」の運動の経過(概要)
(1)住民投票まで
当会のメンバー(呼びかけ人約470人と受任者約4400名)が中心となって、大目標である5万人署名と住民投票の実現を目指して活動を行った。
2011年6月3日から7月2日までの1カ月の署名活動で5万4399名の署名を集約。選管による審査で最終的に5万304名となったが、5万人の大目標を達成。
2011年8月19日、住民投票条例が特別委員会で否決(賛成3、反対5)、23日には本会議で否決(賛成13反対22)。否決の理由は「対案がない」など。「市民の会」は抗議行動を行っていった。
その後、市議会が議会提案で対案を付した住民投票条例を作り、住民投票を行うこととなり、紆余曲折を経て、2012年5月20日に住民投票が実施された。
結果は、投票率50.81%、耐震改修案が47,292票で、新築移転案30,721票に大差をつけて勝利。投票の翌日には市長も耐震改修を受け入れると表明した。
(2)住民投票後
ところが喜びもつかの間、市長と新築移転推進派議員の住民投票の白紙化・無効化の策動が始まり、2013年6月、市長が事実上の新築移転案を打ち出した。「市民の会」は「住民投票結果を尊重して耐震改修の早期実現を」と主張して、現在も粘り強く取り組んでいる。
*)当会の活動内容の詳細については以下をご覧ください。
住民投票までの活動
:「市庁舎新築移転を問う市民の会」取り組みの経過(WORD)
住民投票後の住民投票つぶし”の攻撃に対する取り組み
:住民投票後の経過の概要(WORD)
/以上